4.0
「刺激的なバイオレンスストラテジー」
こんにちは!ユウキ(@yuuki_kg)です。
今回は、2019年7月31日に配信されたソーシャルゲーム「凍京NECRO SUICIDE MISSION」のレビュー・評価・感想について紹介していきたいと思います。
本作をプレイする予定の人や、気になっている人はぜひ参考にしてくださいね。
凍京NECRO SUICIDE MISSIONのレビュー・評価・感想
ゲーム概要
本作は、2016年にニトロプラスから発売された恋愛アドベンチャーゲーム「凍京NECRO」を原作としたシミュレーションRPGである。
バトルでは味方ユニットがマス目を移動して攻撃を仕掛けるのだが、キャラクターによって使用できる銃火器が異なるため、攻撃の範囲や距離を考慮する必要があり、従来の2Dバトルに比べて若干の新鮮さが生まれているようだ。
また、ストーリーや回想イベントは全てフルボイスで進行し、丁寧に作り込まれた「Live2D」とも相まって、登場する全てのキャラクターたちの魅力を底上げしている。
加えて本作は無課金勢にも非常に優しい作りとなっており、特にキャラクターや武器の育成・強化に関しては、類を見ないほどの高水準なユーザビリティを実現している。(限界突破やスキル強化を除く)
なぜなら本作には経験値という概念がなく、キャラクターの育成には「エクスブレイン」と呼ばれるスキルツリー型の成長システムが採用されており、強化アイテムさえ揃っていれば、キャラクターのレベルが最大に達するまで3秒もかからない。
肝心の強化アイテムだが、こちらもスタミナさえあれば10分程度で最大レベルに必要な数が入手可能となっている。
あらすじ
西暦2199年、地球寒冷化によって氷河期を迎えた未来の「凍京」では、死者を使役するネクロマンサーたちによってテロ行為が蔓延していた。
そんな中、死者の再殺を目的とした駆除業者「リビングデッド・ストーカー」の駆け出しである主人公「月見里一巴」と所長の「阿蛭らび」は、テロ事件を終息すべく動き出すのだった。
量産型の2Dバトルとは一線を画した”ハイクオリティ”を味わってほしい。
戦闘シーンを目にして私が最も驚いたのが、SD化(デフォルメ化)されていない等身大モデルのキャラクターたちだ。
さらにLive2Dによる滑らかな射撃モーションに加え、変更した武器のデザインがモデリングに反映されるという圧倒的なハイクオリティを見せつけられた。
当たり前の要素だと思われるかもしれないが、無料のソーシャルゲームにおいてこのような仕様は稀である。
そもそも昨今多く排出されている美少女系RPGを思い返してみてほしい。
- 代わり映えのしない2Dバトル
- 単調すぎて開始数分でただの放置ゲームに
- お決まりの戦闘時デフォルメ化
本作はこれらの体たらくを全て覆しているのだ。
視覚的なクオリティの高さもさることながら、シミュレーションRPGの魅力ともいえる移動と距離の概念は、マンネリ気味だったプレイヤーに良い変化を与え、プレイの幅を広げている。
一つ勿体ないと感じたのが、攻撃を加える方向によってダメージが変化しないことだ。
マス目を移動して敵の背後に回ることが可能なのだから、バックアタックやサイドアタックなどの要素を取り入れていれば、他の追随を許さないオマージュ作品に仕上がっていたかもしれない。
もしもあなたが刺激を求めているのなら、過激な描写の多い本作をオススメしよう。
さて、ホラー映画にやたらと性的な描写が多く見られる理由をご存知だろうか?
それは本能的にうったえかけることができる「恐怖」と「快感」が紙一重であり、相乗効果で2倍の刺激が味わえるからである。
あらすじにもあった通り、本作には死者、俗に言う「ゾンビ」が多く登場する。
ゾンビが恐怖を表しているのなら、快感を表しているのは女性キャラクターだろう。
というのも、本作に登場する女性キャラクターたちは過激な発言が非常に目立ち、なにかと下ネタを多く口にするのだ。
それに加え、どうやら主人公も性には寛容らしい。
このようなやり取りは、キャラクターとの親密度を最大にすることで発生する「回想イベント」で見られるため、気になる女性キャラクターがいたら要チェックだ。
また、登場キャラクターたちは「Live2D」により感情豊かで様々な表情や仕草を魅せてくれる。
Live2Dを取り入れたソーシャルゲームは他にも多く存在するが、本作のように自然で滑らかに動くものは決して多くないだろう。
このような卓越した存在感を放つキャラクターたちを目にして、プレイヤーが興奮しないわけがないのだ。
力が及ばず手も足も出ない数々の強敵たち、しかし救済措置も存在する。
本作のクオリティの高さは充分に伝わったと思うが、一方で難易度に関しては少々言及されているようだ。
これは個人的な推測だが、恐らく序盤をテンポ良く進めていったプレイヤーが、攻撃力と耐久力の増した敵に対処できなくなったせいかと思われる。
確かに多少の育成・強化では、2章辺りから急激にテンポが悪くなるため、難易度が高いと感じるのも無理はないが、それは単純に育成・強化不足が原因なだけである。
しかしそれはあくまでストーリーミッションの話であって、イベントミッションなどに登場する高難易度のボスに関しては事情が全く異なる。
なぜならキャラクターや武器のレベルを100まで上げたところで太刀打ちできるような次元の強さではないからだ。
幸い、他の高ランクプレイヤーのキャラクターをパートナーとして使用できる救済措置が用意されているが、やはり若干の初心者お断り感が否めない。
ガチャにキャラクターと武器を混ぜるの止めてくれないか?
ソーシャルゲームにおいて課金要素である「ガチャ」は、基本的にキャラクターが排出される仕組みだが、ゲームによっては本作のように武器が混ざっているものも存在する。
このような仕様にしなければ採算が取りにくいことは理解できるが、少しばかり武器の排出率を下げてもらえないだろうか?
無課金である以上はただのわがままでしかないのだが、中には目当てのキャラクターを引き当てるために大金をつぎ込むプレイヤーも存在するのだ。
☆5武器ならまだしも☆3以下の武器はハズレに等しく、加えて既出の低ランクキャラクターを同時に引いてしまった場合は、はっきり言って金をドブに捨てているようなものである。
まとめ
良い点
- 爽快感のある銃撃戦
- 戦略性のあるバトル
- セクシーなキャラが多い
- SD化されない等身大のキャラによる戦闘
- ハイクオリティなLive2D
- キャラと武器の育成・強化が楽
- フルボイス
- 豊富な親密イベント
悪い点
- 救援を前提とした難易度
- コスト制なので好きなパーティーが組めない
- バトル中のコマンドが通常攻撃と必殺技のみ
- キャラに比べて武器の排出率が高いガチャ
総評
個人的に改善すべき要素がバトルにいくつか見受けられたのですが、全体的なクオリティは非常に高めでした。
特にLive2Dを用いたバトルやイベントは非の打ち所がないほど美しく、昨今多く見られる簡素なオートバトルの美少女系RPGと比べてみると、良い意味で”格の違い”を見せつけられるでしょう!
まぁ、それだけ業界が低品質のソシャゲで溢れかえっている証拠なので、ちょっぴり残念でもあります・・・
ただ本作はアダルティな女性キャラが多く登場するため、万人受けするか?と尋ねられたら話は変わってきますし、ファンタジー系が好きな人にとって、本作の世界観は馴染みにくいかもしれませんね。
あっ、余談ですが本作はバスト100超えの女の子がたくさん登場します!←おい