3.5
「超大作アニメーションRPG」
こんにちは!ユウキ(@yuuki_kg)です。
今回は、2018年2月15日に配信されたソーシャルゲーム「プリンセスコネクト!Re:Dive」のレビュー・評価・感想について紹介していきたいと思います。
本作をプレイする予定の人や、気になっている人はぜひ参考にしてくださいね。
プリコネRのレビュー・評価・感想
ゲーム概要
本作は、2016年7月29日にサービスを終了した「プリンセスコネクト!」の続編にあたるタイトルであり、開発は「グランブルーファンタジー」などで有名な「Cygames」だ。
アニメRPGと謳っている通り、本作には各章の1話ごとにショートアニメ(1分前後)が用意されている他、必殺技の演出にもアニメーションが採用されている。
また、シナリオや絆ランクの上昇に伴って発生するイベントは、全てフルボイスで展開されており、キャラクターを主軸とした作品であることは言うまでもない。
バトルは5人パーティー制の非常にシンプルな2Dバトルとなっており、基本的にはオート進行で全く問題ないが、必殺技の発動だけはプレイヤー自ら行うことも可能だ。
メインクエスト以外では、アイテム収集を目的とした探索やダンジョンなどのコンテンツに加え、クランバトルやバトルアリーナなどのPvP要素も用意されている。
無課金の場合、困るのは才能開花(いわゆる限界突破)くらいで、シナリオ進行やキャラクターの育成・強化に支障をきたすことはほとんどないが、ガチャが渋いため、チュートリアル後のリセマラでしっかりと厳選を済ませておきたい。
あらすじ
記憶喪失の主人公が目を覚ましたのは、見知らぬ世界の平原だった・・・
そこで出会ったのは、ガイド役の少女コッコロ、腹ペコの女剣士ペコリーヌ、猫耳の獣人キャルである。
主人公であるあなたは、ひとまず彼女たちとギルド「美食殿」を結成し、世界の謎を解き明かすべく動き出した。
物語に華を添える鮮やかなアニメーションと、フルボイスで展開される大ボリュームのシナリオ。新世代アニメRPGは伊達じゃない!
本作は非常にハイクオリティなアニメーションが多数収録されており、シナリオも全てフルボイスで進行するという贅沢な作品となっている。
作画も安定しているため、新世代アニメRPGと謳った本作に大方偽りはなく、最高峰のアニメRPGといっても過言ではないだろう。
シナリオにアニメーションが搭載されているソーシャルゲームは数多く存在するが、その中でも本作は類を見ないほどの意欲作となっており、このご時世では称賛されるべきタイトルなのかもしれない。
また、テキストはなんと70万文字を超える凄まじいボリュームとなっており、もはや無料ゲームの域を完全に超えてしまっている。
シナリオだけではなく、絆ランクを上げることで発生するキャラクターストーリーにも注目してもらいたいのだが、こちらも味わい尽くせないほどのボリュームとなっている。
アニメーションは収録されていないが、お気に入りキャラクターのフルボイスに加え、微笑ましいイベントCGも用意されているため、冒険の合間に彼女たちとの交流を深めるのも一興だろう。
ちなみに私が確認できた女の子は36人だが、彼女たちは全員どこかしらのギルドに所属しているため、ギルドメンバー同士の掛け合いイベントも楽しめるのだ。
TPゲージを最大まで溜めることで発動する「ユニオンバースト」は、迫力のあるフルフレームアニメーションでバトルを大いに盛り上げてくれる。
加えて流れるような演出とモーションで一切のテンポを崩すことがなく、5人のキャラクターたちが次々とユニオンバーストを放つ様は見ていてとても爽快だ。
必殺技と思いきや発動の頻度は非常に高くなっており、一度の戦闘で10回近く発動することはザラにある。
また、同じくCygamesが手掛ける「アイドルマスター シンデレラガールズ」とのコラボイベントにもしっかりとしたアニメーションが用意されており、当然ではあるが強い拘りが感じられた。
プレイヤーの意欲を向上させる個性的な育成システムは、キャラクターたちをテンポ良く成長させる。
本作の育成要素には、従来のレベルアップやスキル強化などに加え、ランクアップというあまり見慣れないシステムが搭載されている。
これは各部位の装備品を全て消費することにより、そのキャラクターの基礎ステータスを上昇させるというもので、本作において装備品は消費アイテムとしての役割も持っているのだ。
装備できる武器や防具、装飾品は各キャラクターごとに決まっており、お題となる6種類の装備品を揃えることで、初めてランクアップの条件が満たされる。
装備品は全てクエスト報酬で入手できるのだが、評価が☆3のステージ(一人も撃破されずにクリア)では、スタミナとチケットを消費することでバトルをスキップできるため、短時間でのランクアップを狙うことも可能だ。
無論、バトルをスキップをしても経験値はしっかりと獲得できるため、スタミナとチケットさえあれば主人公のレベルを上げることは造作もなく、もちろんレベルが上がればスタミナは回復する。
また、キャラクターの最大レベルは主人公のレベルに依存しているため、ランクアップに必要な装備品を集める過程で、自然とキャラクターたちも成長していくのだ。
冒頭でも述べた通り、本作は無課金でもキャラクターの育成に支障をきたすことはほとんどないが、それは膨大なスタミナとチケット、そして強化用のアイテムやマナが容易に入手できるためである。
このような良心的な設計は、結果としてプレイヤーに”テンポの良い育成”という副産物を与えてくれた。
重要なのはアニメーションではなく、RPGならではの”痛快さ”である。
アニメーションの素晴らしさは充分に伝わったのだが、一方でRPGとしては面白いのか?と訊かれたら、少々悩むところだ。
原因としては、やはり首を傾げたくなるほどの簡素なバトルシステムだろう。
というのも、本作のバトルには下記の要素が欠落しているのだ。
- ターゲット変更
- コマンド選択
- 属性による優位性
- 行動速度
ターゲット変更の欠落
これが欠落していることで、強敵を優先して処理することが不可能という、何とも愚かな仕様である。
敗因が分かっていてもプレイヤーにはどうすることもできないため、正直じれったいのだ。
コマンド選択の欠落
本作のバトル時において、プレイヤーに与えられたインタラクションは必殺技であるユニオンバーストのみであり、各キャラクターには3種類のスキルが用意されているものの、全て自動で発動するパッシブスキルである。
これにより、ただ眺めているだけのおざなりなバトルになってしまった。
属性による優位性の欠落
本作には多種多様なキャラクターが登場するが、属性の概念がないため、パーティー編成の自由度は向上するものの、大抵のキャラクターは存在意義がない。
行動速度の欠落
キャラクターのステータスには素早さが存在しないため、バトル中は時間の流れを視覚的に捉えることができず、退屈なバトルをさらに助長している。
また、本作のキャラクターの立ち絵にはLive2Dが採用されていないため、アニメーションパート以外ではキャラクターの躍動感や息遣いが感じられず、ただ口が動いているだけの貧相な紙芝居といった印象が見受けられた。
アニメーションが素晴らしいだけに、かえってこの落差が目立ってしまい、キャラクターを主軸としている本作には痛手となっている。
といっても、ベースとなっている前作は2015年に配信されたタイトルのため、若干の古臭さを感じるのは致し方ないことではあるのだが、少なくともバトルに関してはもう少しテコ入れが必要だろう。
昨今のソーシャルゲーム業界は、量産型RPGが多く排出されているため、アニメーションだけでマウントを取れるほど甘くはないのである。
まとめ
良い点
- 鮮やかな数々のアニメーション
- 大ボリュームのフルボイスシナリオ
- テンポ良く育成できる
- 女の子たちが可愛い!
- 迫力のあるユニオンバースト
- スッキリとして分かりやすいUI
- 豊富なスタミナ
悪い点
- 凄いのはアニメーションだけ
- 眺めているだけの単調すぎるバトル
- 貧相な立ち絵
総評
こうしてまとめてみると、絶対的なマイナス要素がほとんど見つからないので、総合的に見て良作であることは間違いないでしょう。
これで立ち絵がLive2Dでバトルの自由度も高ければほぼ完璧だったんですけど、やはりアニメーション以外の突出した特徴がないため、飽きるのが早いと思われます。
もう一つくらい目新しい要素があれば良かったんですが・・・
「ここらでバトルをただ眺めているだけの量産型はいい加減にしろ」ってとこを見せてくれるRPGはなかなか見つからないものですね。(悲)
少なくともアニメRPGとしてのクオリティは抜群なので、皆さんもぜひ「プリコネR」を味わってみてください!
ちなみに管理人はペコちゃん推しです。
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